アメリカからのe-mail
- 日本で話題になったセドナへ行った生徒さんからの写真が雄大で素晴らしいのでブログにアップします。
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東京に滞在する3日間で、彫金技法の象嵌を習得したいとのご希望で明日から3日間、集中して講義と実技を行います。
カリキュラムを組んでみました。
5月12日 線象嵌
縄目象嵌
糸象嵌
5月13日 平象嵌
肉象嵌
鐙象嵌
5月14日 布目象嵌
切嵌象嵌
打ち込み象嵌
今月は私の稽古はこの三日間だけです。
鏨作りだけで1日分、時間が取られると思うので学び足りないまま終わるかも。
では青森からお見えになるSさん 栃木県からのOさん 宜しくお願いいたします。
春です。
M越さんで求めたK18とパールのネックレスの真珠が偽物だったのではとの事でしたが、正真正銘のあこや真珠でした。が、保管状況が良くなかったのか真珠層が剥がれているものも。お手持ちの南洋玉に組み替えて長くしてほしい、とのご希望。
組み換えしたところ 南洋真珠が大ぶりにみえて面白かったですね。
春ですから、お洒落心もくすぐられる季節です。
薄手の淡い色のセーターにとても合いそうです。
真珠の穴開けを真珠加工の専門店に持って行ったところ、お客様の真珠の中でドリル刃が折れてどうしようもなくなってしまい 持ち込みはお断りします と言われて落胆と驚愕でした。真珠は表面の真珠層がかたくて専門店の穴開け機を頼ることしか考えていなかっただけに ドリル刃を買い求めるところから始まりました。
真珠専用のドリル刃でないと 摩擦熱が高くなるばかりで全然穴が開かないのです。
大ぶりで苦労しましたが、穴開けは無事に終わりました。多少、真珠に欠陥があるので セラミックで修正しておきます。これは紫外線が無いと固まらないので 明日日差しがあったら修正します
今日は蒔絵教室の日でした。カナダから見えた男性と通訳の女性、飛び入り参加となった友人とで蒔絵の絵皿を制作し始めました。
蒔絵って本当に金や銀の粉をまくので 蒔絵なのですね。
お道具も色々お話を伺うと面白いです。ねずみの毛で作った筆は大変貴重なものだとかで ねずみがちょっとでもコンクリートの上を走るともう毛先がダメだから(くまねずみと言われてました)猫の毛の筆なんだそうです。筆架に ねずみとねこの筆が仲良く並んでいてちょっと笑ってしまいました。
カナダの方はとても初めてとは思えない程の腕前で 傍らで見ていた先生方が!?でしたが よくよくお話を聞くと彫金を勉強されておられる方でした。通じるものがあるのでしょうか。
今月の蒔絵教室は 今日から三日間特別に開講となりますが 来月は6月12日(土)のみとなっております。体験コースもありますのでお問い合わせください。
北海道は大変広いところで 道民の方々は新しい物好きという気質があるけれど意外にも彫金で学べるところが少ないとはかねがね耳にしておりました。
細い糸を頼りにこの教室へお見えになった方が北海道の方で、今日は木目金のお稽古でした。とても楽しかったそうで何よりです。
もともとは舞台が好きでそれも義経限定。舞台で見たかんざしなどの彫金や蒔絵のものに心惹かれてそれで彫金を学ぼうとされたのだそうです。
私はかねがね不思議に思うのですが、生徒さんはそれぞれ 好きな時代 がはっきりしていて感情を伴って生き生きと話されます。30代以降の生徒さんに顕著です。
今日お稽古だった方も、義経の事を思うと可哀想で涙が出るそうです。反対に私が 何時代が好きですか と聞かれました。私は断然、飛鳥時代で それこそ蘇我入鹿のことを思うと胸がざわざわして熱くなります。初めての彫金は飛鳥時代のものの模倣でした。
私は日本の国民のほとんどがこの時代に対して私と同じように熱くなっていると思っていたのですがそうではないようですね。そのことが不思議ですが、優雅な天上の美と共に新しい国を興そうとした当時の政を行った人たち、建築物の設計図を見ているだけでも胸が熱くなるのですが。それが証拠に、厩戸皇子の 和を以って尊しとなす が今の日本人の精神の根底にあると思います。
今日入会された生徒さんの熱心さを見ているとかつて彫金を志した若かりし日の自分を思い出しました。東京で見たり聞いたり経験されたことを北海道で広められてほしいと思います。
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