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2010年6月

2010年6月29日 (火)

メタルなハ―ツ

 彫金を教えてちょうど10年になります。10年もやって様々な方に巡り合ってきました。

 全然血のつながりも損得も何もないのに、お互いに信じあって尊敬し合える人達が今も教室で学んでいらっしゃることに感謝と感動を改めて感じます。

 私は現在、蒔絵を習っています。習うってなんて贅沢で楽しいのでしょう。この頃はこの蒔絵と出会ってどういう訳か彫金が一層楽しくなりました。

 教えてもらえるっていいですねー私は彫金は殆ど独学で、師匠の所でも教わった事がありません。師匠は生徒さんには教えますが、弟子には見て盗んで下さい なのです。でもいっぱい秘密を知ることが出来ました。

 蒔絵を習うと、また違う目で工芸を見るようになりました。蒔絵は彫金とはまた別の繊細さがあります。今はまだ、私ともう一人の生徒さんだけの教室ですが、じきに増えると思います。それにしても日本には古い伝統が今でも引き継がれていること自体素晴らしいです。

 秋以降には、春田先生に透胎七宝の集中講座をお願いしようと企画しています。

 七宝が七宝たるゆえん を味わっていただきたいです。

 シルクロードは別名、メタルロードとも言われるように 様々な金属を使った美しい文化がそこを通って日本という終着駅で根づきました。(蒔絵も貴金属を使います)私はその一部でも皆さんに伝えることが出来たら と思って色々企画を考えるのが好きな様です。各国首脳の写真撮影では日本人は脇に追いやられるけど 日本の素晴らしさを私達はもっと主張したいですね!ぷんぷん!

2010年6月24日 (木)

オリジナルの結婚指輪を選ぶポイント

 女性は一生に一度(でない方もいますが)の結婚に 男性が思う以上に強い憧れと夢を持っています。なので、2時間程度で300万円相当が飛んでいく北陸地方の貸衣装(実話です)より、死ぬまで身につける結婚指輪こそはこだわってほしいものですね。

001_r

 そういうオリジナルの結婚指輪で売っているところで購入された型のクレームを今日実際に耳にしてドキッとしましたが、私がかねがねブツブツ言っていることと全く同じなので書きましょう。

 なぜ素材がプラチナや金なのか。

 どちらも希少性が高く、化学的に安定していてかつ美しいことから、結婚指輪に選ばれる素材としてまったく良いわけです。流行りで軽くてプラチナよりも硬い素材のものが出回り始めましたが、身につけて一日過ごして御覧なさい、と私は思うんですね。

   痛いです。とっても。

 金属は硬いですがばね性があります。これが全くないと、些細な振動が指に伝わって私は神経に触ります。

 それと、太い指輪は飽きます。年齢を重ねて指輪の重ねづけの楽しみが無いです。どうしても、という場合だけ私は厚みを薄くします。若い時は重さが気になりませんが、30代を超える時点で段々重さが重荷になってきます。反対に、値段を安くするばかりに一般の方には気づかないところで地金を削って薄くしている指輪は長年の使用で薄くなり、切れます。

 ちなみに私達夫婦の結婚指輪は 彫金をやったことがない夫の、見ようみまねの手作りの銀の指輪です。シンプルな甲丸で厚みがあるので死ぬまでに擦り切れることはないでしょう。使いやすくて仕事をしていても邪魔にならず、銀の軟らかさが居心地がいいのかもしれません。とても気に入っているし、何よりも手渡してくれた時の感動に勝るものはないです。銀ですが、娘がこのエピソードを大切に思ってくれる女性に育ってくれるといいなあと思っています。

 私達夫婦は彫金が身近なのでこのエピソードは私がとても気に入っています、せっかくワクワクして思い出を作られるなら 余りお店のHPのイメージやデザインだけに気を取られないで お店の方にまず、結婚指輪の自社コンセプトを聞いてみましょう。そのうえで、太さや厚み、デザインで決めて行かれると良いでしょう。

 ちなみにメタルハーツの結婚指輪は 真面目に「魂の結婚」を願って、の制作です。

2010年6月21日 (月)

やすりは捨てないでね

 道具の製造も昔は分業でして 私の地元 高岡では やすりの目立ての名人がおられました。丁稚の頃はお休みは一カ月に一日だけで、その日が来るとお金を持って 女性のいる町へ遊びに行くのが楽しみだったと言われていました。ホントに名人中の名人だったので世界各国から注文が来るため、段々生産が追いつかなくなり 目立ての機械を2000万円で買ったそうで 機械打ちのやすりの方が値段が高くて、手打ちが依然安いままだったのが当時可笑しかったものです。

 その方が癌になられて、手術退院後に「腸が飛び出しちゃった。」なんて会話をされていましたが間もなく亡くなられてしまいました。

 学生の気ままさでお仕事のお邪魔をしに行った時も 寒いので鼻水を提灯みたいに垂れ流しながら貴重なお話を伺うことが出来ましたが 今思えばもっと取材するべきだったと残念でたまりません。

 目立て職人は御徒町にもいらっしゃいますが、地元高岡のやすりは鋳物用だったので ともっかくよくやすれました。微妙な角度で 鋳物用だったり彫金用だったりすのでしょう。だから高岡のおじさんのところのやすりは 分厚いんです。目がダメになった時に、一旦やすって平らにしてからまた 目を立て直ししたんです。それほど炭素鋼というのは貴重なんですね。

 今は新しく買う方が安いのですが、やすりがダメになったときは私は生下げにしてしまいます。

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 ・・・・折れたやすり しくしく。

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生下げとして再生です。

この頃は彫金用の細い生下げ用の株が見当たらないので 折れたり目がつぶれたりした  やすりは便利ですね。

先週の水曜日はマンツーマンだったので 生徒さんにプレゼントしました。

木目金のリング まだ流行っています

春田教室では木目金が依然流行っています。

木目金のリングは 一日体験で制作することが出来ます。関心のある方は是非どうぞ!001_r

2010年6月 8日 (火)

金歯をネックレスのペンダントにする

 002_r 出産前に請け負った仕事が金歯で☆のペンダントトップを作るというものでした。金歯というのはもちろん純金ではなく、硬さを持たせるために少なくとも3元合金ですが割りと純度は高い21金や22金のはずであります。

 簡単だと思いきや、溶けてインゴットにはなるものの 伸ばそうとするとあっという間にひびが入って、溶かしては伸ばしての繰り返しの数日。そして破断した断面は見た目からして結晶が粗く それがキラキラ光っていて綺麗でした。

 何が難しいって☆ほど難しいモチーフは無いですね。ほんのちょっと狂っただけでも形が崩れているのが分かるのが☆なんです。一番崩れていても分かりづらいデザインは ○ です。

 形に泥むというか 簡単だと思って仕事をすすめると意外なところで四苦八苦しますが この経験が次の仕事に活かせる訳であります。よっぽど重量計算して会社の金で作り直そうかと思いましたが、故人のであれば思い出が大切なわけですからそちらを優先しました。葬儀屋さんはお骨だけをお返ししてこうした金歯や銀歯、はずし忘れたプラチナなどの指輪で相当額換金しているように思います ちゃんと世間に還元してほしいです、現に葬儀屋と組んでいるジュエリーはかんがえられないほど安いので、本当に魂が卑しくなること。

 私はこうしたずるい商売は大嫌いです。☆のペンダントは金が少々余ったので、その分工賃に充てたらちょうど相殺となったのでそのままお渡ししました。

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