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2011年3月26日 (土)

毛彫り鏨

 29日に台湾とトルコから彫金を体験しにお見えになられる方のために、台湾の方には毛彫り、トルコの方には木目金で日本の伝統技法に触れていただきたいと思っております。
 お世話くださるTさん、私は大体このようなことを伝えたいと思っておりますので 翻訳をお願いいたします。

 毛彫り鏨は字のごとく、毛のように細い彫りを得られるもので 彫り鏨の中では毛彫り鏨に始まって、毛彫りに終わるといわれるほど 基礎中の基礎でもあり、奥深くもあり 彫り跡もそうですがその姿形も大変個性が出る鏨です。
そして歴史も大変古く、ローマの古代鏡にすでにその技法が見られます。
 現代も古代も変わりが無いのは、女性の飽くことない美の追求または女性の歓心を得るための男性のあの手この手、そして戦争にまつわるものの惜しみない研究と投資で様々な技術や文化が生まれてきました。
 一見ちっぽけな鏨は焼きを入れることで刃物になります。この知識と技術を得るために古代の人たちはこぞって他国への侵略を謀り戦争をおこしました。刃物の興りは中東といわれております。
 人を殺傷するための刃物の技術は日本では縄文時代にすでに見られますが、それが室町時代に入り日本特有の色金を用いて製作されました。その文様が木目のようであるところから「木目金」と言われ、鎖国という特殊な歴史背景とあまり戦をおこさなくなった江戸時代に日本の彫金は装飾において独特の発達を遂げたのです。

 中東からの文化が日本という最終駅に到着するルートは、シルクロードという言葉よりも私はメタルロードという方がふさわしいと思います。私は2006年にトルコへ行ってきました。道はどんな山奥にもうねうねと続いていて、冶金技術に対する欲望がトルコからイランや中国、韓国といった国々の道を駆け抜けて言ったかと思うとぞくぞくしました。
 トルコについてまず思ったのは乾燥した石の国でした。石で建造物を作ったので紀元前のものが未だに残っており、隊商の泊まる施設も10キロごとにあるのです。ジュエリーは少量でも利益率が高く、取引には珍重されたと思います。バザールでは彫金のアンティークのものがたくさん売られていました。その技術が遠く離れた日本にたどり着き、現代も受け継がれているそれを日本で学んで頂くのはとても感慨深いです。

 
 台湾は翡翠や珊瑚、真珠などが採れるのと、ジュエリーのほうでの技術が高いためにヨーロッパ方面のハイジュエリーは台湾で製作されていると耳にします。
 日本は宝石が採れません。なので宝石を使わずに金属だけで魅せる彫金が発達しました。今日はそういう日本の彫金の雰囲気を楽しまれてください。

 そして銀座というところは元々はお金を作る街でした。金座銀座とあり、銀座が地名として残りました。 
 日本の中でも大変華やかな街の一つですが、職人が多く住む街でもあった為地に足の着いた歴史ある所です。どうぞ製作の後はそんな目で銀座を歩いて楽しまれて下さい。
  

 
 
 
 
 
 

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