錆付けを待つばかりの線象嵌が施された鉄のペンダントトップです。
土曜日の生徒さんで、朝から見えて夕方まで指導を受けた後に自宅でも制作を続けられたので早く出来上がりました。初めての線象嵌です!
私が初めて線象嵌、布目象嵌を習ったときも鉄に純銀でした。象形文字の魚を象嵌しようと一所懸命に頑張るし、嵌る理屈も分かっているのに入らない。提出期限日が迫って仕方ないのでボンドで留めて提出したのを覚えています。他の学生も殆ど入らなかったので 象嵌は難しいものだとばかり思っていました。
無論 奥は深いです、象嵌ひとつにしても。入ればいいってものじゃないというのが分かってきます。鉄に象嵌は武具として発達したものです。鉄に象嵌は肥後象嵌、加賀象嵌 銅鋳物に象嵌は高岡象嵌、色金に象嵌は関東を代表して鹿島流象嵌があります。私は特にこの鹿島流象嵌の素晴らしさをこれからの方に見て欲しいと思います。金箔を使用した埴輪の象嵌が手板として国立博物館に所蔵されておりまして、あんまり感激して鹿島和生先生に電話までして大パニックでした。今思えばオソロシイ電話を軽々しくしてぞっとします。
鉄に象嵌というのは李朝の工芸品に多く見られます。だからこの技法は渡来のもの。それが現代も守られてきたことは今から400年前のお殿様たちに感謝しなくてはいけません。強力なパトロンですね。
当時生きていれば私はお殿様だと思う、線象嵌挑戦の生徒さんは これから本番となる鍔の制作に取り掛かりますが 未だ鉄は届きません。チーム埼玉さん、発注した鉄を土曜日必着でお願いいたします。
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