東北芸術工科大学 卒業・修了展(東京展)
金子透先生にお会いしないかと声を掛けられれば出不精のさすがの私も出かけないわけにいきません。日本クラフト、高岡クラフトなど数々のコンペでグランプリを総なめにし賞金稼ぎ王とも言われた金子透先生とは、高岡クラフトでお会いしたきりもう10数年以上もお会いしておらず かつて金子先生の教え子を教えることにもなったこともあってご挨拶だけに数分お伺いして帰ろうと思っておりました。
場所は北青山。一等地です。まったく知らなかったのですが、ここに京都造形大学・東北芸術工化科大学の外苑キャンパスがあり 大きく立派な建物にまず度肝を抜かれました。
桂師匠にくっついて行き、先生も10分ほどしたら失礼しようと言われていたのが なにやら艶かしい美女と話し始めたかと思うやいなや 大野先生が「帰れそうにも無いですね」と笑うのであった。
※ご本人の了承を得ております。
その艶かしい女子大生は 鳥飼恵理子さん。3メートル以上もある鍛造です、「Tower」というタイトルです。自宅でヌードになって一所懸命デッサンされたそうです。学校でデッサンしたら良かったのにとからかったら、本気で恥ずかしがられておられました。
これは受賞された 武藤元気さんの「咆哮」です。
舌も顎も動きます。背中にも乗れます。いやはや 日ごろ小さな世界で生きているので大きさに驚いてしまいました。なんとまあ皆さん元気なこと。
大野ヤギ先生は何処でしょうか。
まったく(笑)
また紛れて姿が消えちゃうし。
陶器で出来たおぢさん。様々なシーンでのおぢさんが居ましたが 飲んだくれのおぢさんは見つかりませんでした。うーん、友達になりたかったです。
かなり心が惹かれて裏に回り遊んでいたら 鳥飼さんが説明してくださいました。これは全て草木染だそうで、染めているときに手も染まるところに作者が深く感じるものがあってこの作品が生まれたという事です。説明を聞くと聞かないとではまったく見方が変わるものだと思いました。
壷をかき回している学生が居て 勇気を出してナンですか と聞いたら藍だと言われていました。藍は葉を発酵させて染料を出すそうで 攪拌していないと腐ってしまうそうです。発酵している状態が還元状態で、布(あるいは手など)を付けて空気に触れたときに酸化して 藍色になるそうです。この作業は冬場しか出来ないそうです。学生さんはこの生きている藍をかき回しているのが好きなんだと話しておられました。
説明を受けて染色の奥深さを一つ知り 何事も歴史や技術があるのだと感心しましたし、彫金も一般にはよく知られていない部分が多いから それを守り伝えていくことと 説明することが肝心だと思った次第です。
金子透先生はお会いできませんでした。
田村「アポイント取られたんですか」
師匠「全然!(にっこり)」
鳥飼さんずっと説明とご案内をして下さってありがとうございました。
自宅に戻りましたら、京都造形大学通信教育部の資料が届いておりました。
ん?何が始まろうとしているんだ我が家は・・・・
そして入学説明会の会場は 東京外苑キャンパスでした(笑)
展示は3月8日(木)までです!
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