NHK~美の壺~ 収録終了
NHKの 美の壺 という番組作りに参加しました。まだ放映前なので詳細はかけないのですが私が担当したのは とある時代の金具の再現です。
日本の繊細な作風とは打って変わった大陸らしい大らかなもの・・・たまたま中国へは行っていましたが偶然にも中国ならではの幻獣の再現を私が手掛けることになりました。
四川省には紀元前1500年位の頃に突如高度な冶金技術を持った村が現れます。そこには太陽とヤタ烏がシンボルでした。日本の国開き物語にはこのヤタ烏が現れますから遠いシルクロードを伝わって日本へと入った事に感動するとともに、大陸の血と冶金技術を以て新しい日本の国づくりが始まったのを暗示しているのではないかと思ったものです。日本はまだこの頃、縄文時代ですから 金やブロンズ、もうほぼ同時期に日本に入った鉄器(殺傷能力が高い)の技術を持つ大陸の人は神のように思えたのではないかと。
話はそれてしまいましたが、再現した金具は本体の両側に二つ つきます。おそらく20~30個制作したとして60個ばかり打ちだしたかと思うと大変な作業だったと思われるのですが昔の職人はそれが当たり前だったのでしょう。
その他 手タレとして私が登場する場面がいくつかあるかもしれません。これは編集次第なのでどれが採用かはわかりませんが。。。。
NHKのディレクター、カメラマン、音声さん と数日間のお仕事。完成度の高い番組を作ろうとみなさん真剣でその空気が気持ちよかったです。しかしカメラが回ると緊張してしまうもので皆様が帰られた後 気が抜けてしまいました。
放映日はBSにて11月27日、桂師匠のお誕生日です。
作品というのは出来上がりだけを見ると 自分の好みだけの感想となりますがモノを完成させるのは大変な労力が必要です。それが当たり前だった昔の方々のモノづくりへの想いを少しでも感じていただければと思っております。
生徒さんが公募展で実績の残る良い作品を作るように私も精進してまいります。
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