金沢卯辰山工房にて
今年も卯辰山工房に呼ばれました。毎年何をテーマにするか頭を悩ませつつも 受講生は厳しい試験を突破した秀逸な方揃いなので初めてのことも課題を熟すのが早いので気が楽なところもあります。
毎日朝7時くらいに工房に来て夜の7時まで、月20日以上は工房で研鑽されているそうでまるで修道女のようです。今年は全員女性でした。
とはいえ たったの2日間で何が出来るのか・・・泣
でも色揚げ前まで
打ち出し出来たのでさすがだと思いました。
そして驚いたことに研修生の一人がスタッフの後輩で何と毎日、西日暮里工房の前を歩いていたそうです。彫金教室が出来たのかな、と思っていたとのことで ご近所ならウチに来てほしかったと心の中で嘆きました。
講評では話下手の私はしどろもどろでしたが 作家の坂井直樹さんが
「最後に鏨を入れることで金属に命が吹き込まれるね~!」
と、さらりと言われることに脳天パンチを食らった私でした。ほんと、この鏨を入れる一瞬の快楽の為にひたすら打ち出しするのであります。
私にとって彫金は織物です。糸を紡いで織り上げていく感覚ですね。
作品は無いのですか?と質問されるこの頃です。正直今はあまり作品を製作しておりませんが 私の死後も会社が存続するように、スタッフに絶え間ない仕事の水源をつけようと企画と営業を頑張っておる日々でありました。いくつか水源を作ったら自分の時間を持ちたいですね。
卯辰山でのひと時も研修生の皆様には 特に将来役立たないかと思いますが何かの折には 打ち出しは光と影のデッサンなのだと手が思い出して下さればと願っております。
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